芋煮会文化を考える

芋煮会とは、鉄製の大鍋を用いて里芋をメインに肉、白菜、ゴボウなどを加えて作るお汁「芋煮汁」。
これを家族や友人、同僚などで河原など外で食べながら楽しむものです。
分かりやすく言えばバーベキューの時にお肉を焼くかわりに芋煮汁を調理して食べる感じです。
ほとんどの東北地域で行われてるとの事ですが、山形県では芋煮会に対する情熱が熱い所。
山形の地元新聞には、秋の天気予報を「芋煮会情報」として掲載しているほどです。
芋煮会は芋煮汁の他におにぎりと漬物も持っていくのが定番。
米どころ、そして食材の宝庫である山形では収穫祭という意味合いもあるのかもしれません。
元来は、鍋、薪木、食材を河原まで持参して、皆で調理していました。
昔は自治会に一つは芋煮用の鍋があったと聞きます。
現在は、お手軽にできるようにスーパーなどで芋煮会セットとして
鍋(レンタル)、薪木、食材をセット販売しておりそれを利用する人が増えてきています。
また、もっと手間を省いて仕出しなどのお店に頼んで、
出来上がった芋煮汁を大なべに入れて現地に持ってきてもらう人も多くなってきています。
昔は、学校行事でも芋煮会があり、各家庭から食材を持ち寄りグランドで調理してました。
現在は、グランドでの火の使用など諸規制などがあり、実施している所はほとんどないようですが、親子レクレーションや研修などで、出来ている芋煮汁を食べている所はあるようです。
時代の流れと共に芋煮会は変化していますが芋煮会文化は脈々と受け継がれています。
芋煮汁の種類
皆さんは芋煮汁の味は、ひとつではないのを知っていますか?
大きく分けて4種類あります。
山形県は庄内、最上、村山、置賜地方の4地方あり、その地方毎で味付けが違うんです。
基本食材である里芋、白菜、ゴボウは共通ですが
- 庄内地方は豚肉を使用してみそ味
- 最上地方は豚肉を使用して醤油味
- 村山地方は牛肉を使用して醤油味
- 置賜地方には牛肉を使用しての醤油味は村山地方と同じですが、ここに豆腐が入ります。
全国的に芋煮汁=牛肉使用しての醤油味だと思われていますが、
各地方の住民の方にとっては、自分の地方の味つげが芋煮汁だと誇りを持っています。
まとめ
その昔、庄内地方と村山地方の人が一緒に芋煮会をすることになり肉と味付けで喧嘩になったという話を聞いた事があります。それだけ、山形県民は芋煮会を愛してやまないのでしょうね。
多様な味付けで現代に則した芋煮会を継続している山形県。
これからも、後世に受け継がれていく素敵な文化ですね。
庄内地方にお越しの際には是非、庄内風味の芋煮汁をご賞味くださいね。
まだ こいの
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